老後のおサイフ育てる計画 4つのしつもん その(1)

ライフプランって、必要なの?

漠然と将来をイメージするだけでは、なかなかお金は貯められないもの。ライフプランは、「いつまでにどのくらい貯めればよいか」の目安になります。

人生のなかで、
老後はだんだんと長くなっています

「人生100年時代」といわれています。厚生労働省によると90歳まで生存している人の割合は、およそ男性で4人に1人、女性で2人に1人。高齢化の進展にしたがって、老後の期間がだんだんと長くなっています。

長生きは本来喜ばしいことなのですが、老後が長くなるほど、暮らしていくためのお金が必要となっていくことから、「長生きリスク」ともいわれます。

60歳時点での平均余命

男 性
24.21
女 性
29.46
64.57%
28.36%
82.16%
52.48%
厚生労働省「令和2年簡易生命表」に基づく。
平均余命とは、ある年齢の人が平均してあと何年生きられるかを表わすデータのこと。

大きなお金を準備するには、
それなりに時間がかかります

老後における収入は、「公的年金」が中心となりますが、夫婦二人が受け取る標準的な年金額は1ヵ月あたり約22.0万円。それに対して、60歳以上の世帯における平均的な1ヵ月の支出は約26.2万円となっています。

「年金がどのくらい受けられるか」や「生活費はどのくらい必要か」は個人によっても異なりますが、リタイアした後も経済的な不安を持たずに暮らしていくには、老後のためのお金の準備はできるかぎり早くからはじめたいものです。ライフプランは、それを実現するための方法の一つといえます。

老後を暮らすために必要なお金

老後を暮らすために必要なお金
  • 約1億2,996万円
  • 約9,432万円
  • 約6,600万円

公的年金は厚生労働省「令和4年度の年金額改定について」(67歳以下の新規裁定者の例)に基づく。夫が厚生年金に40年加入し、妻は専業主婦であった世帯を想定。65歳より受取開始とする。平均的な生活費は総務省「2021年家計調査」(高齢無職世帯・実支出)、ゆとりある生活費は(公財)生命保険文化センター「令和元年度生活保障に関する調査」に基づく。
上のグラフの各データは、夫婦ともに90歳まで生存したものとして、「ゆとりある生活費(月額36.1万円)」、「老後の平均生活費」は60~90歳、「夫婦二人の公的年金」は65~90歳の総額を算出。

公的年金は
65歳からの支給となります

公的年金の支給開始年齢が段階的に65歳まで引き上げられます。男性が1961年4月2日以降生まれ、女性が1966年4月2日以降生まれの人から、公的年金の支給開始が65歳になります。
60歳で退職した場合、支給開始年齢までの期間の生活費を備えておく必要があります。
公的年金(老齢厚生年金)の支給開始年齢